ドミニオンの日々(はてなブログ)

カードゲーム「ドミニオン」について

ホビージャパンの誤字・誤訳について まとめ

先日日本語版が発売された陰謀第二版、拷問人(5)と身代わり(5)は改訂版が同梱されたものの、なぜか仮面舞踏会(3)でカードを回す方向が逆とされており、現時点では交換などの対応のアナウンスがない状況です。

hirotashi-domi.hatenablog.com


また、マニュアルの推奨セットや仕切りのインデックスにも誤訳があることがわかりました。

 

というわけで、これまでに発売された日本語版のドミニオンでの、誤字や誤訳についてまとめてみました。ホビージャパンのやらかしの歴史です。

 

※2023/08/31 こちらの内容は、以下の場所に移動しました。今後誤字・誤訳が見つかった場合はリンク先の内容を更新します。

dominion.game-info.wiki

Scepterで遊ぼう その2 手札からもプレイしたい

http://wiki.dominionstrategy.com/images/thumb/d/dd/Scepter.jpg/200px-Scepter.jpg

Scepter(5)は他のアクションカードをプレイするカードでありますが、対象となるのはすでに場にあるカードだけです。
しかしその場にあるアクションカードが、例えば玉座の間(4)ならどうでしょう。これなら手札だって対象になりますね。しかも2回プレイ。

 

-玉座
場に玉座の間があり、さらに手札にもう1枚の玉座の間と鍛冶屋などのドローカードなどがあれば、玉座の間+玉座の間+鍛冶屋で6ドローからさらに重ね打ちが可能に。普通のアクションフェイズのようですね。
他にも宮廷(7)や行進(4)、門下生(5*)などでもいいわけですが、冠(5)だけはうまくいきません。あくまで購入フェイズ中なので。


-条件付きのカード
コンクラーベ(4)やインプ(2*)は手札にあって場になければ何でも、狂信者(5)は手札の狂信者を、サウナ(4)はアヴァント(5)を、アヴァントはサウナを手札からプレイ可能です。特にサウナ-アヴァント戦での「サウナとアヴァントどっちから打とうか問題」で判断を誤ったときの保険として1枚持っておくとちょうどいい存在です。

Scepterで遊ぼう その1 ドローカード

http://wiki.dominionstrategy.com/images/thumb/d/dd/Scepter.jpg/200px-Scepter.jpg

令和のドミニオンは購入フェイズにアクションカードをプレイすることもなんだか当たり前にできるようになったようでして(枕)。

 

 

さてScepter(5)です。財宝カードでありながら、つまり購入フェイズにプレイするものでありながら、それによって既にプレイ済みのアクションカードをもう一度プレイできるように。いろいろ面白いことが思いつくんですが、今回は鍛冶屋(4)のようなドローカードとの組み合わせについて。

まずは鍛冶屋をプレイして3枚ドローし、手札にScepterがあればもう3枚引けます。こうしてまたScepterを引き・・・と繰り返せば引き切りも容易に。財宝カードたくさん引いて8金だの16金だのを出しましょう。buyも増やしたいところですから、鍛冶屋の代わりに辺境伯(5)でもいいでしょうが、ただし悲劇のヒーロー(5)は再び3ドローしたところで廃棄されるため、あわせて6ドローまでとなるので注意です。

せっかくならドローの他にも付加価値を。例えば鍛冶屋の代わりに拷問人(5)で始めることは考えるだけでも恐ろしいことになりますし、大衆(5)なんかでもなかなか。あるいは持続するドローカードである船着場(5)はとても強力ですし、デッキ内容によっては岐路(2)や羊飼い(4)なんかも大量ドローを成功させます。


もうひとつ、書庫(5)のような「手札が○枚になるまで~」というドローカード(望楼(3)、よろずや(4)、呪われた村(5)、Scholar(5))との相性は抜群です。書庫で手札を7枚にした後、先にほかの財宝カードをすべてプレイした後でScepterをプレイすれば、手札は7枚に回復します。さらにScepterを引ければその度に何度でも。

2019ルールで変わったこと まとめ

 

hirotashi-domi.hatenablog.com

 

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以前書いたドミニオンのルールの大型変更について、だいぶ経ちましたが変更点についてまとめてみました。特に気付きにくい点について。

 

 

 

 

  • 「場にある間~」だけ有効な効果は得られない

対象となるカードはサプライから動かないため、「場にある」間が存在しません。

カード・イベント 対象カード 以前のルール 2019ルール
はみだし者、大君主、相続 灯台(2) 場に持続し、その間に他のプレイヤーがアタックカードをプレイしたとき、その効果を受けない。 他のプレイヤーがアタックカードをプレイしたとき、その効果を受ける。
ならず者(6) カードを購入したとき、1VPトークンを得る。 カードを購入しても、VPトークンは得られない。
値切り屋(5) カードを購入したとき、それより安いカードを獲得する。 カードを購入しても、それより安いカードを獲得できない
街道(5)、橋の下のトロル(5) カードのコストが1下がる。 カードのコストは値下がりしない。
商人ギルド(5) カードを購入したとき、1コイントークンを得る。 カードを購入しても、コイントークンは得られない。
庭師(5) 勝利点カードを獲得したとき、1VPトークンを得る。 勝利点カードを獲得しても、VPトークンは得られない。
サウナ(4) 銀貨をプレイしたとき、手札1枚を廃棄してもよい。 銀貨をプレイしても、手札は廃棄できない。
追跡者(2) カードを獲得したとき、そのカードを山札の上に置いてもよい。 カードを獲得しても、そのカードを山札の上に置けない。

 

  • 場から移動しない

自身を廃棄するなど、場から動くカードを対象とした場合、これまでは自身が場から動いていましたが、2019ルールでは何も動かなくなりました。

カード・イベント 対象カード 以前のルール 2019ルール
はみだし者、大君主、相続 祝宴(4) 自身を廃棄し、コスト5までのカードを獲得する。 自身を廃棄しないが、コスト5までのカードは獲得できる。
鉱山の村(4) 自身を廃棄し、+2金を得る。 自身を廃棄できず、+2金も得られない。
抑留(2) 自身を廃棄し、+2金は得て、抑留トークンを置く。 自身を廃棄せず、何も起こらない。
島(4) 自身と手札1枚を島マットに置く。 自身は島マットに置かないが、手札1枚は置く。
宝の地図(4) 自身と手札の宝の地図は廃棄し、金貨4枚を山札の上に獲得する。 自身は廃棄しない。手札の宝の地図は廃棄できるが、そうしても金貨4枚は獲得できない。
死の荷車(4) +5金を得る。手札のアクションカードを廃棄しなかった場合、自身を廃棄する。 手札のアクションカードを廃棄しなかった場合、自身を廃棄せず、+5金を得られない。
騎士(4-5) 他のプレイヤーの騎士を廃棄したとき、自身を廃棄する。 他のプレイヤーの騎士を廃棄しても、自身は廃棄されない。
略奪(5) 自身を廃棄し、略奪品2枚を獲得する。手札が5枚以上の他のプレイヤーは全員自分の手札を公開し、その中からあなたが選んだカード1枚を捨て札にする。 自身を廃棄せず。何も起こらない。
倒壊(2) 自身を廃棄することを選択したとき、自身を廃棄し、廃棄置き場にあるそのカード自身のコストを参照しする。 自身を廃棄することを選択しても、実際には廃棄されず、山札を見ることも手札に入れることもできない。
すべてのリザーブカード 酒場マットに移動する。はみだし者・大君主は呼び出すことも、ワイン商としてプレイしたときに2金を残して捨てることもできない。 酒場マットに移動しない。特にワイン商を対象としたとき、+4金と+1buyを得るのみ。
陣地(2) 金貨か鹵獲品を公開しなかった場合、自身のサプライに移動する。 金貨か鹵獲品を公開しなかった場合でも移動しない。
農家の市場(3) サプライの農家の市場の山の上に4枚以上のVPトークンがあるとき、それらを得て、自身を廃棄する。 サプライの農家の市場の山の上に4枚以上のVPトークンがあるとき、それらを得るが、自身は廃棄しない。
小さい城(5) 自身を廃棄したとき、城を獲得する。 自身を廃棄することを選択しても、実際には廃棄されず、城を獲得することもできない。
Acting Troupe(3) 自身を廃棄して、4Villagersを得る。 自身を廃棄しないが、4Villagersは得る。
Experiment(3) 自身を、自身のサプライに戻す。 自身を、自身のサプライに戻さない。
王子(8) 自身を脇に置いた場合、以降王子としての効果を得る。 自身を脇に置けず、何も起こらない。

 

 

  • 相続による屋敷の扱いが「あなたの~」ではなく「あなたのターン中~」に変更

他の人のターン中、自身の屋敷は単なる普通の屋敷ですが、逆に自身のターン中はどこにある屋敷もアクションカードとなります。

カード・イベント 対象カード 以前のルール 2019ルール
相続 待ち伏せ(2) サプライの屋敷は廃棄できない・廃棄置き場にある屋敷は獲得できない。 サプライの屋敷を廃棄できる・廃棄置き場の屋敷を獲得できる。
貢物(5) 左隣のプレイヤーが屋敷を公開したとき、+2カードを得る。 左隣のプレイヤーが屋敷を公開したとき、+2カードと+2アクションを得る。
変成(ポ) 屋敷を廃棄したとき、金貨を獲得する。 屋敷を廃棄したとき、公領と金貨を獲得する。
ブドウ園(ポ)、凱旋門、果樹園 ゲーム終了時、屋敷をアクションカードとして数える。 ゲーム終了時、屋敷をアクションカードとして数えない。
大学(2ポ) サプライの屋敷は獲得できない。 サプライの屋敷を獲得できる。
行進(4) コスト1のアクションカードを2度プレイした後、それを廃棄して、屋敷を獲得できない。 コスト1のアクションカードを2度プレイした後、それを廃棄して、屋敷を獲得できる。
石工(2+) 購入時、追加で2コストを支払うことで、屋敷を獲得できない。 購入時、追加で2コストを支払うことで、屋敷を獲得できる。
生贄(4) 手札の屋敷を廃棄したとき、+2VPトークンを得る。 手札の屋敷を廃棄したとき、+2VPトークン・+2アクション・+2カードを得る。

交易場+Seer

http://wiki.dominionstrategy.com/images/thumb/3/36/Trading_Post.jpg/200px-Trading_Post.jpghttp://wiki.dominionstrategy.com/images/thumb/4/4b/Seer.jpg/200px-Seer.jpg

 

簡易更新。

 

Seer(5)は、プレイすれば最低でもキャントリップ、そして公開した3枚のうちコスト2から4のものを手札に入れるので、あわせて最高で4ドローするという驚異的なカードです。


さて、コスト2から4のカードをデッキに加えつつ、デッキ内の銅貨を廃棄できるカードと言えば。交易場(5)ですね。

 

  • 初手:交易場-パス
  • 3金で銀貨を、5金では第7ターンまでSeer・それ以降は公領を、8金で属州を買う。
  • 交易場で廃棄するカードは、2周目なら屋敷優先、3周目以降は5金や8金に届くなら屋敷を廃棄してもいいが、そうでなければ銅貨の廃棄を優先する。「銅貨と銀貨を廃棄して銀貨を獲得」もやっていい。

この手順で、24点に到達するまで平均12.5Tと出ました。

交易場の影響でデッキ総量はそれほど増えないまま進みますが、Seerが固まった部分に交易場が含まれていると、Seerによって銀貨ばかり引いてくるせいでうまく銅貨廃棄が進まない、という展開になってしまうことがあるようです。

 

Silk Merchant-失われた技術

 

http://wiki.dominionstrategy.com/images/thumb/f/f2/Silk_Merchant.jpg/200px-Silk_Merchant.jpghttp://wiki.dominionstrategy.com/images/thumb/4/4b/Lost_Arts.jpg/320px-Lost_Arts.jpg


簡易更新。

タイトルだけでピンとくる方もいるでしょうが。

 

失われた技術(6)は、指定したアクションカードに「+1アクション」を付与するイベント。堀(2)は研究所(5)に、鍛冶屋(4)は研究所+研究所に。ターミナルドローをターミナルでなくするイベントです。
なるべく早く買いたいものの、6コストをどうひねり出すか。そこでコイントークン改めCoffersがもらえるターミナルドロー、Silk Marchant(4)の登場です。

 

 

以下手順。

  • 初手4-3を、Silk Marchant-Silk Marchantで始める。このときViilageトークン2枚、コイントークン1枚を持つ。
  • 以降はVillagerトークンを惜しまずに使い、4金でSilk Marchantを、3金でもコイントークンを支払ってSilk Marchantを買う。そして6金が出せるなら失われた技術を最優先に。

 
概ね第4ターンくらいには6金出るので、以降Silk Marchantはbuyの出る研究所に。さらにSilk Marchantを計5枚ほど入れれば引き切りデッキに。そうしたらその後は、サプライをよく見てお好きなことをどうぞ。大抵何でもできますよ。

ドミニオンがだいすきなみんな あつまれー

お知らせを2つほど。

 

discordapp.com

夏樹さん(@dominarizumu)のご尽力によりdiscode上に日本人用のドミニオンチャンネルが出来ました。思えば日本のドミニオン界隈における、web上でプレイヤー達が集まって話し合える場ってこれまで特になかった気がします。

これを機に、戦術論議やらルールの疑問やら、各地方で開かれる店舗大会のお知らせやらなんやら、とにかく何でもいいのでこちらに参加して書き込みしてみませんか。

 

 

 

 

www.sandomi.net

www.sandomi.net

DOMINION OVERLORDに続き、また出ます。

今回は先ごろ発売となった陰謀第二版をテーマにした戦術本となります。自分は廷臣(5)について書いております。

最も早く入手できるのは11月24日(日)のゲームマーケット。よろしければ。