ドミニオンの日々(はてなブログ)

カードゲーム「ドミニオン」について

ドミニオン~同盟~ Spilit Piles考 その6 Wizard

 

 

Spilit Pileの考察もいよいよ最後なんですが、今回は非常に書きづらかった印象です。

なぜなら、4種のカードの効果がそれぞれ嚙み合っておらず、なぜこれらが重なって積まれているのかがまったくわからないんです。

 

 

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圧縮とrotateとFavorのためのStudent(3)

 

コストが3で、手札1枚を廃棄しつつアクションが減らないといえば、採集者(3)やヤギ飼い(3)を思い出します。


そして財宝カードを廃棄した場合、+1Favorを得た後、このカードそのものが場から山札の上に移動するという独特な動きをします。ならばその後キャントリップを打つことで再びこのStudentを手札に引き、すぐにそれを再度打つことも。

これまで玉座の間(4)などで1枚のアクションカードを2回プレイするというのはありましたが、物理的に手札から同一カードを2回場に出すことで2回プレイするというのは、相当特殊なこと(行進(4)で即廃棄して墓暴き(5)で廃棄置き場から拾って…)をしない限りなかったことです。

 

というわけで、手札にStudentと、キャントリップと、銅貨と屋敷があるとき、先に銅貨の方を廃棄すれば、山札の上に移動→キャントリップで引く→再びStudentで屋敷を廃棄、とすることで銅貨と屋敷の両方を廃棄することができます。


なお、「この山札の上に戻る」ことで、山札のトップを知っていることで活きるカードと相性がいいことは言うまでもありません。家臣(3)とか、秘術師(5)とか、あるいはSorceress(5)などですね。

 

そしてデッキを圧縮しながらFavorを貯めるという効果は、そのFavorの使い勝手がいいAllyが採用されているゲームでは注目度が上がることとなります。

 

Wizardだけでなく6種すべてのSplit Pileに言えることですが、それぞれの最も上に積まれたカードは「rotate権」そのものであり、これを初手で買った人だけが自由にこの山をrotateできる(だから5-2スタートが困る)展開にできるわけですが、このStudentはそれに加え「Favor獲得権」でもあるわけです。特にこれ以外にLiaisonがなく、FavorをStudent以外で獲得できない場合で5-2を引いた場合などは、「自分だけずっとAllyの効果が得られない」という展開になってしまう可能性があります。

 

 

ずっと打てるConjurer(4)


普通持続カードというと、引ききったとしても2ターンに1回しか打てないものなはずなんですが、これ(とHighwayman(5))は次のターンの開始時に場から離れるため、連続で打てます。しかもこれは手札に戻るため、一度打てばそれ以降毎ターン打つことができるカードです。庭園(4)やシルクロード(4)を集めたいなら打ってつけ。


ですし、そうでなくてもとりあえず次のターンは手札が1枚増えるので、地下貯蔵庫(2)とか保管庫(5)など、なんでもいいので手札枚数が多いとうれしいカードと相性はいいようです。

 

 

呪いを配れるかもしれないSorcerer(5)

 

似た名前のSorceress(5)と比べると、こちらは打たれた側が山札のトップを当てることに。呪いを配れる可能性があるキャントリップという意味では、やはりこれも使い魔(3ポ)の下位互換と言えるでしょう。

 

他の様々な、山札のトップを知ることができるカードとは相性が悪いということになります。ほかのアタックカードでいえば役人(4)とか、占い師(3)とか、大衆(5)など。それ以外では戦車競走(3)なども。

 

よく魔女(5)の強さは「呪いの廃棄手段の有無」で決まると言いますが、そういう意味で言えば、Sorcererがあるゲームは同時にStudentもあるわけですから、どうしても買わなければいけないアタックカード、ということにはならないでしょう。

 


Lich(6)

 

そして問題のLick。まさかの次のターンを飛ばすという効果のため、いくら6ドローとは言えそうそう気軽に打てません。もしも打つならば、Voyage(4)などの追加ターンを得る効果と相殺するか、あるいはそのターンで終わらせるか、でしょうか。

 

そして後半の廃棄時効果もまた強く、城塞(4)のように廃棄してもデッキからなくなるわけではなく、それどころかコスト5以下のカードを廃棄置き場から獲得できます。たとえば改築(4)でこれを属州に変え、廃棄置き場から公領を獲得すれば9点プレイです。

 

 

というわけで、これら4種のカードの性質を列挙してみると、

  • 手札廃棄
  • 工房
  • 呪いアタック
  • 大量ドロー

となり、見事にバラバラです。なぜこの4種がひとつの山に積まれているのか、まだ気づかない何らかのシナジーがあるのか、謎です。