例えばギルドが出るまで、カードのコストは基本的に一定でした。カードを買うときはそのコストを支払い、余った金量はターンを終えればなくなってしまうものでした。これがギルドによって過払いが生まれ、冒険によってワイン商(5)を呼び戻すことに使われ、そして帝国によって負債を返済したり、公会堂によって2点を得たりすることができるようになりました。
さて、余った金量と一口に言っていますが、これは厳密にはどういうことなのか。余らせるのか使うのか。まとめてみました。
考察の対象となるカード:
- 医者(3+)(などの過払い可能なカード)
- ワイン商
- 技術者(4d)(などの負債コストを持つカード)
- 元手(5)
- 公会堂
これらを、タイミング別に分類してみます。
まずカード購入時に意味があるのは医者と公会堂です。前者は購入時に過払いが可能であり、後者はそのときに2金余っているかがチェックされます。ではもし5金で医者を購入し、2金を過払いに使う場合、公会堂から2点が得られるか。
これについては同じタイミングであるため、どちらを先に行うかは手番プレイヤーが決定できます。当然公会堂の処理から先に行い、2点を得た後で過払い処理を行うことができます。
Basilica/overpay
http://forum.dominionstrategy.com/index.php?topic=17088.0
次に技術者です。例えば3金で技術者を買うとき、その買った瞬間にはコスト0のカードを買ったときと同じく、金量は減りません。代わりに負債トークンを4枚受け取り、購入フェイズ中に1枚につき1金を支払うことで好きなだけ返済できます。その後3金で3枚を返済したとしても、購入時は3金が余っている事は事実であるため、公会堂から2点を得ることができます。
手順:3金出す→0金支払って技術者を買う→3金余っているので公会堂から2点を得る→余った3金で負債トークンを3枚返済する
そしてワイン商です。酒場マットの上のワイン商は2金を余らせることで捨てることができますが、そのタイミングは購入フェイズの終了時です。例えば上の例のように3金で技術者を買うとき、その3金で負債トークンを3枚返済してしまうと購入フェイズの終了時に2金余らず、ワイン商を捨てられません。捨てるためには負債トークンの返済を1枚までにして、2金を余らせておく必要があります。
最後に元手です。元手はそれ自体をプレイしても、それで得た6金でカードを購入しても負債トークンは受け取らず、受け取るのはクリンナップフェイズに場から元手を捨てるとき、そしてそれを返却するのはさらにその後という、このカード特有のタイミングとなります。そのため、例えば元手で出した6金で鍛冶屋(4)を買い、2金を余らせることで公会堂から2点を得て、ワイン商を呼び出したあと、その2金を負債の返済に充てることができます。