ドミニオンの日々(はてなブログ)

カードゲーム「ドミニオン」について

不正利得戦 まとめ


なんとなく買えば買うほど強いと思っていて、でもそれだけじゃ勝てないとも思っている特殊な財宝カード、不正利得(5)。
今回はこのカードについてまとめてみました。

  • 初手5-2と2-5の違い

例えば2人戦において、先手の5-2または2-5スタート、後手の5-2スタートで不正利得購入から入るのは大変強い初手ですが、後手の2-5での購入はそれほどでもありません。
違いは相手の2周目のデッキに呪いを混ぜる事ができるか・13枚をシャッフルさせる事ができるかという点にあります。呪いを含んだ13枚からなるデッキから引いた手札で行う2周目では、呪いが手札に来ることでおおよそ出る金量が1金少なくなります*1
もし4人戦の4番手が一人だけ銀銀スタート、残る3人が5-2で不正利得購入となってしまった場合、その4番手の2周目のデッキは銅貨7銀貨2屋敷3呪い3の15枚11金となってしまいます。手札5枚の平均金量は11金/15枚×5枚=3.67金となり、これはゲーム開始時の7金/10枚×5枚=3.50金からほぼ変わらないということになってしまいます。ここから呪いを少しでも廃棄しようと見張り(3)などを入れるもその後も配られる呪いの量に追いつかず、ゲーム終了まで一度も5金出なかったという事態を目撃したことがあります。
先手で不正利得を買える有利さは知っておき、その機会を活かすべきでしょう。

  • 不正利得はいつまで買うべきか

不正利得は使えば2金出せる銀貨相当の財宝カードなので、その後5金を出すのは難しくなく、ゲーム中盤では互いに5金の出し合いになるという展開がよく見られます。ではその5金でいつまで不正利得を買うべきでしょうか。
結論としては、不正利得がサプライに残り3枚程度になったら公領を買い出すべきと思われます。いくら呪いを与えるのが強いとは言え、呪いと銅貨が多く混じるゲームではデッキが厚くなりがちで、中盤を過ぎたあたりからは呪い1枚が混じっても-1点の効果でしかなかったりします。であれば+3点行動である公領購入の方が得です。
特に2人戦においては公領の枚数勝負になることが多く、何とかして公領枚数を5枚対3枚に分けることで6点差をつけたいです。イメージとしては「最初に公領を買うのが自分の方でありたい」という感じでしょうか。

  • どうやって終わるのか

先述したように、不正利得戦では不正利得よりも公領を先に買い出すべきであるので、それを理解している者同士の対戦であれば先に公領から枯れます。その後は残り少ない不正利得を「自分が勝っている(はず)」と思う側が買って枯らし、呪いも同時に枯れてゲーム終了となります。屋敷を買っても同じ1点行動であれば、金量も確保しつつゲームを終了に向かわせる不正利得購入をするべきでしょう。
一方負けている方としては不正利得を買わず、金貨か、あるいは破壊工作員(5)などの「逆転の目が生まれるカード」を買ってシャッフル後早めに手札に来ることに賭けるしかないでしょう。屋敷を買ってもそれが3山目になるだけで、互いに買い続ければ点差は縮まりません。

  • 金貨は買うべきか

不正利得と銅貨4枚で6金出ることは珍しくありません。それで金貨は買えますが、その代わり不正利得の購入が一手遅れることになります。さて買うべきでしょうか。
結論としては、5金を出すのに2回以上使えるようなら買ってもいいと思います。金貨・不正利得・銅貨3枚の8金で属州購入も珍しくありませんし、そうでなくとも5金は出るでしょうから。公領枚数が3-5に分かれても、属州1枚買っていればトントンです。

  • 不正利得の空廃棄

改築(4)や鉱山(5)で銀貨を不正利得に変えられますが、何なら不正利得そのものを空廃棄しても構いません。他にも引揚水夫(4)や収税吏(4)、肉屋(5)などでも可能です。そしてこれらのカードで廃棄置き場に溜まった不正利得を墓暴き(5)や盗賊(5)で獲得すれば呪いを与えられることもお忘れなく。

  • 終盤での不正利得の利用法

手札にある不正利得は単なる「高い銀貨」ですから、これを利用して勝利点に変えられるようならそうすべきでしょう。
具体的には改築で公領に変えたり、引揚水夫や肉屋で公領や属州に変えたりといったところでしょうか。拡張(7)が買えれば言うことはありませんが。

  • 会計所の大仕事

やや運にも左右されますが、不正利得によって増えた銅貨を大量に拾ってくれる会計所(5)は強力です。できればbuyを増やすカードが欲しいところですが、呪いと銅貨で分厚くなったデッキで都合よく会計所と出会うとも思えません。
それよりは使い終わった会計所をゴミあさり(4)で拾ってくるとか、画策(3)で2ターン連続使用するとかの方がいいかもしれません。宿屋(5)や伝令官(4+)でも拾えますが、どちらも5コストなので公領を優先すべきでしょう。

  • 呪いは廃棄するべきか

見張りや交易路(3)などで呪い廃棄に期待するのもいいんですが、呪いの配布に追いつかないので銀貨の方がいいと思われます。廃棄以外にも使える執事(3)などなら使えるでしょうが。

*1:銀銀スタートとして、1枚あたりの金量を11金/12枚=0.917金と計算