黒猫のジレンマ

沼の妖婆(5)というアタックカードがあります。

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このカード、考えれば考えるほど、自己矛盾したカードだなと思えてなりません。

これを打たれると、次に何かカードを買うと呪いを受け取ってしまいます。2枚プレイされていれば呪いも2枚。4人戦で他3人が1枚ずつ貼っていればマイナス3点を食らいます。
とは言えカードを買わなければ無害ではあるので、何金出てもカードを買わないという選択をすることもあります。実際、沼の妖婆を4枚貼られた状況で8金出たからと言って、2点相当の属州を買うべきか、悩むところです。
各プレイヤーが互いに毎ターン沼の妖婆をプレイしあって、いつでも常に5-6枚が貼られているとき、誰も属州を買わなくなり、ゲームは停滞します。その後に呪いを廃棄する手段があるとか、カードを買う以外に勝利点を得る方法があれば別ですが、そうでなければたまたま沼の妖婆が少なく貼られた隙を見て属州を買う、ということになりそうです。
そして沼の妖婆をプレイした側が得る持続効果はなんと+3金。手札5枚とは別に3金も出るのなら、あわせて8金出すことが比較的容易です。つまりプレイした次のターンに属州を買うだけの金量を産むカードであるにもかかわらず、これがサプライにあるゲームではその属州が買いづらいというのは、矛盾してませんか、と言いたくなります。

 


さて。Black Cat(2)です。

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他家の勝利点カードの購入をトリガーに、連鎖的に発動する低コストの魔女(5)。ちょっと8金出たからと言って考えもなしに属州などを買ってしまうと、すぐに相手の手札にあるBlack Catがタダ打ち(アクションを消費することなくプレイすること)され、属州の上に数枚の呪いが重なります。極端な話、相手がBlack Catを6枚プレイできる状況なら属州は実質0点のカードになり、相手の次のターンの手札を12枚にさせてしまいます。そう、沼の妖婆と同じく、8金出ても属州の購入を躊躇わせるカードなのです。

サプライにBlack Catがあるゲームにおいて、こちらは普通に銀貨やアクションを入れてデッキを成長させ、8金を目指している間に、相手がひたすらBlack Catを買い集めていたらどうでしょう。そうして属州1枚を買ったとたんに、呪い10枚が飛んで来たらどうなるでしょう。マイナス4点を得て、相手は手札が15枚。その手札で属州を買ったとしたら、それだけで10点差をつけられます。その上デッキには呪いが10枚。ここから逆転できるでしょうか。

アタックカードは数あれど、その被害を被るきっかけ(カードの購入)が自分にあるカードと言えば、沼の妖婆とこのBlack Catくらいでしょう。ドミニオンはカードを買うゲームだったはずですが、その購入を抑制させるカードがあるとき、ゲームはゲームとしての方向性を狂わせ、終わりが見えなくなります。

 

 

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ところで灯台(2)と守護者(2)という2つのカード、どちらも持続中ならアタックカードの被害を防げるという意味では同じ、と思っていたら、Black Catに対しては差異がありました。
プレイした次のターンで勝利点カードを買い、他のプレイヤーがBlack Catをプレイしたとき、灯台なら「このカードが場に出ているかぎり~」であるため防げますが、守護者は「あなたの次のターンまで~」であるため防げません。この記載の差に意味が生まれたのは今回が初めてではないでしょうか。