ドミニオンの日々(はてなブログ)

カードゲーム「ドミニオン」について

いわゆる「封鎖ロック」について

 

封鎖

アクション-持続-アタック コスト4

 

コスト4以下のカード1枚を獲得し、それを脇に置く。
あなたの次のターンの開始時、それをあなたの手札に加える。それが脇に置いてあるかぎり、他のプレイヤーが自分のターンにそれと同一のカードを獲得するとき、そのプレイヤーは呪い1枚も獲得する。

 

封鎖(4)は他のプレイヤーに呪いを獲得させるというアタックですが、そのトリガーはそのプレイヤー自身の獲得にあります。普通は抑留(2)のように、特定のカードを買わせないようにする目的で使うんでしょうが。

 

では、もし封鎖で呪いを獲得したら。

そして次のターンまでの間、誰か他のプレイヤーが呪いを獲得したら、その人は「呪いの獲得によって呪いを獲得」することとなり、つまりトリガーと結果が一致するため、そのまま残りの呪いすべてを獲得することになります。二人戦なら最大で9枚、四人戦なら29枚です。

 

たとえばこのように。

 

 

これによって何が起こるのか。考えてみましょう。

 

 

何をトリガーとして起こるのか

そもそも、自身のターンに呪いを獲得することって、普通どんなケースがあるでしょうか。自ら獲得しにいくケースだと・・

  • 抑留トークンが乗っているカードを買う
  • 沼の妖婆(5)が打たれている間に何かのカードを買う
  • 儀式(4)、絶望(0)を買う
  • 汚された神殿の上のVP獲得のために呪いを買う
  • 呪われた金貨(4)をプレイする
  • 根城(4)で勝利点カードを廃棄する

などがあるでしょうが、これらは気を付ければいいだけです。

 

それ以外であれば、以下のようなものが考えられます。

  • 呪われた村(5)を買う、あるいは「7枚目」でないレプラコーン(3)をプレイして、めくった呪詛が疫病だった、あるいは蝗害で屋敷か銅貨が廃棄された
  • 勝利点カードを獲得したとき、他のプレイヤーが黒猫(2)をプレイした
  • いわゆる「リアクションでプレイするカード」(海賊(5)、隊商の護衛(3)、牧羊犬(3)、村有緑地(4)、鷹匠(5))を他のプレイヤーにプレイされ、ハツカネズミの習性で詐欺師(3)や大使(3)などとしてプレイされるか、家臣(3)としてプレイされることで魔女(5)などをプレイされるか、あるいは連携カードとしてプレイされ、それによって得た好意を魔女の輪に支払われ、呪いを獲得する。

 

 

封鎖+沼の妖婆で完全ロック

さて、封鎖による呪いの獲得と、沼の妖婆のプレイを同じターンに行うとどうなるでしょうか。

当然他のプレイヤーは何も買えず、買う以外にデッキを向上させたり勝利点行動することができなければ、つまり何もできず、ただパスするしかありません。

つまり封鎖+沼の妖婆は、相手の行動を制限する、いわゆる「ロック」に他ならないわけです。

 

このような「購入以外にやることがないゲーム」においては、もしも誰か一人が毎ターン封鎖と沼の妖婆を打ち続けたら。ゲームによっては他のプレイヤーは呪いがある程度減るまで何もできなくなります。いわゆる「ずっと俺の~」というやつです。

 

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持続:

手札:f:id:hirotashi-domi:20210901103542j:plainf:id:hirotashi-domi:20210901103542j:plainf:id:hirotashi-domi:20210219113716j:plain

 

山札:(なし)

 

脇に置かれた呪いを手札に入れて、村→村→礼拝堂(呪いを廃棄)→封鎖(呪いを獲得)→沼の妖婆、とプレイ

 

 

あるいは、多人数戦なら封鎖と沼の妖婆を別のプレイヤーがそれぞれ打った場合でも成立します。封鎖をAが、沼の妖婆をBがそれぞれ打っても(あるいはその逆でも)、CDにとっては同じことです。

 

 

 

あなたもスキップ わたしもスキップ

そして、もしリッチ(6)も打てたならば。

 

リッチ

アクション-魔法使い コスト6

 

+6カード
+2アクション
1ターンスキップする。
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あなたがこれを廃棄するとき、それを捨て札にして、廃棄置き場からコストが小さいカード1枚を獲得する。

 

封鎖と沼の妖婆と、さらにリッチを同一ターンに打った場合、次のターンはスキップされますが、スキップされるターンは何も行わないため、持続しているカードはそのままその次のターンまで場に残ります。つまりこのロックはさらにもう1ターン続き、リッチを打った側だけでなく打たれた側も事実上「もう1ターンスキップ」していることになるため、相対的にリッチのデメリットはなくなります。

もちろん、これはリッチを1枚だけでなく、数枚連続して打った場合でも同じことです。好きなだけリッチを打っても問題ないゲーム、なんてものが存在したんですね。

 

 

 

封鎖ロックはいつ終わる

一応、封鎖ロックは永久に続くわけではなく、1回ごとに1枚の呪いを獲得することが条件であるため、呪いが枯れればその時点で、あるいはある程度呪いが少なくなってからそれを受け入れる決心がついた時点で終わります。

問題は、封鎖ロックを打つ側のデッキに大使があり、毎ターン獲得した呪いをそのままサプライに戻すことができる場合です。これはもう本当に終わりません。