ドミニオンの日々(はてなブログ)

カードゲーム「ドミニオン」について

買ってでも打ちたいアクションカード

その昔、男爵(4)というカードを知ったとき、効率的なカードだなあと思ったことを思い出しました。
男爵自体のコストは4金であり、そしてプレイして4金が出せるわけです。「4金で買って4金出せる」というのはドミニオンにおいては珍しく、例えば金貨は6金も出して買っているのに3金しか出ません。金貨よりもよっぽど男爵の方がコスパがいいと言えるでしょう。
対象をアクションカードだけに絞った場合、例えば民兵(4)は4金で買って2金しか出ないわけですから、その「差額」=(プレイしたときに出る金量)−(コスト)はマイナス2です。これに対し男爵はプラマイゼロ。他にも抑留(2)や公爵夫人(2)、調子いいときの巨人(5)も同じくプラマイゼロであり、死の荷車(4)はなんとプラス1となります。コスパだけ見れば、これらのカードはすべて差額マイナス2の民兵や、差額マイナス3の香具師(5)などに優っていると言えるわけです。



さて、なぜこんな机上の空論を書いているかと言うと、Renessanseで登場したProject、Innovation(6)が面白いからでして。



Innovation
Projects コスト6
各ターンでアクションカードを最初に獲得したとき、そのカードを脇に置く。そうした場合、それをプレイする。


購入フェイズにアクションカードをプレイすることについては多くの可能性がありますが、単純に金量を出すことだけ考えても買った方が得になるケースがあることがわかります。先ほどの死の荷車を4金で買って即打ちすれば1金得しますし、救貧院(1)なら3金の得になります。
また意外なところでは廃坑(0)もプラス1金に。buyが余っているとき、例えば7金2buyが出たときは廃坑を買うことで属州が買えるようになる、ということを見逃さないようにしましょう。


他にも以下のようなカードが。

秘密の部屋(2)、保管庫(5)、物置(3)、海賊船(4)、守銭奴(4)、引揚水夫(4)など


さらに言うならば、これらのカードの上に+1金トークンが乗っていたり、あるいは橋(4)や渡し船(3)などによって値下げされていればさらにお得になります。極端な話、「差額」がマイナス1だった木こり(3)でも、2金値下がりしていればプラス1となり、常に買った方が得するカードになります。


逆に考えるならば、「差額」がマイナスであっても金量が余っているならば買っていいとも言えます。例えば9金2buyが出て属州を買おうとするとき、単に属州だけを買うのではなく、余った1金を使って差額マイナス1のカード、例えば詐欺師(3)などのアタックを先に買って打ちつつ属州購入、という手も考えられるでしょう。



このようにInnovationは多くの可能性を持ったProjectであり、他にも公領買うより祝宴(4)買えば1金得とか、上家が公領買ったのを見て密輸人(3)買えば2金得とか、7金のうち4金だけ出して改築(4)買って金貨廃棄とか、玉座の間(4)買って楽しいことするとか、とにかくいろんな楽しいことが考えられるのですが、それらについてはまた別の項にまとめたいと思います。