ドミニオンの日々(はてなブログ)

カードゲーム「ドミニオン」について

一人で属州8枚買えるカード 買えないカード

たとえば鍛冶屋(4)ステロなら属州4枚まで平均何Tだとか、このステロならこれくらいだとかいう、いわゆる「属州4枚買うまでの平均ターン数」についてはこのブログだけでなくいろんなところで考察されています。戦術の強さを計る一つの基準であることは間違いないのですが、さて。考えることはそれだけでいいんでしょうか。ステロの早さがわかったとして、サプライを見て最も早いステロが選択できるようになったとして、果たしてそれだけでいいんでしょうか。


こう考えるようになったのは先日gokoにて、属州4枚をかなりの速度で買えたにも関わらずあっという間にひっくり返された一戦を体験した事がきっかけでした*1。他の特殊勝利点がある場合にどうプレイするべきなのか。その考え方について。


いわゆる鍛冶屋(4)ステロのような、デッキ内の銀貨金貨を引いて8金出すことを目的としたステロの場合、属州4枚程度が入ったとたんに弱くなり、8金が出なくなります。代わりに5〜6金は出るので、これで金貨を足すか公領を足すかが問題になるのですが、公領を足していくと益々8金が出づらくなり、結果ゲームの延滞化に協力していることになります。二人戦で相手が特殊勝利点ルートに向かっている場合は一人で属州を8枚枯らさなくてはゲームが終わりませんし、四人戦で二人が属州ルートなら一人あたり6枚のノルマとなります。通常の属州3〜4枚をノルマとするゲームと違い、ゲーム終了が遅くなる分で果たして逃げ切れるのかを考える必要があるでしょう。


上の例で言う鍛冶屋のように、自分が武器としているカードがどれだけ「緑を受け入れられるカード」なのかを正しく判定することで、戦術の選択を正しく行う事が出来るでしょう。
ではこの「緑を受け入れられる」とはどういうことか。


よく言われることですが、公使(4)は序盤金貨を買うのには向いていますが属州2枚程度を買うととたんに弱くなるカードです。屋敷3枚しか緑が含まれていないデッキでは、5枚めくって3〜5金を出すのは簡単ですが、緑が増えるにつれて2〜3金程度しか残らなくなります。この意味で、公使は「緑を受け入れられない」カードと言えるでしょう。


逆に「受け入れられるカード」と言えば、最も適しているのは保管庫(5)でしょう。2ドローして金貨1枚か銀貨2枚があるだけで8金が確定するため、それ以外のカードは何でも構いません。「金貨を見せると属州がもらえる」、ちょうど探検家(5)の逆の効果を持つと言えるこのカードは「緑の受け入れ能力」が高い、という事になります。保管庫だけで属州8枚買うことはそう難しくありません。


あるいは属州を買いながら金貨を足せる、値切り屋(5)や隠し財産(6)などもまた「受け入れられるカード」と言えるでしょう。ちょっと話は違いますが改築(4)や引揚水夫(4)で属州を空廃棄するなどして属州の山を枯らす方法も存在します。


ステロには属州4枚買うまでの速度の他に、4枚買ったあとにどれだけ戦えるかという問題が存在します。特殊勝利点戦における戦術の選択はここまで考慮すべきでしょう。