※2016年に起こった「シャッフルのルール変更」についてご存じない方は、本記事を読む前に以下をご参照ください。
オンラインのドミニオンで遊んでいたときのこと。
「運命の」学者(5)があり、クリンナップフェイズでシャッフル時にこれを山札の上に置こうとしている場面。
「運命の」を使うゲームでは、このように今からシャッフルするカード（上の例での、学者1、銅貨6、銀貨1、金貨2、屋敷2、属州1の13枚。以下「①」とする）すべての内容を確認することができるルール、というのは認識しているんですが。
画面左下に見えるのは、シャッフルする前に残った山札2枚。つまりこの2枚と、今からシャッフルして作られる山札の上から3枚が手札になるわけです。
この山札2枚（以下「②」）、見てもいいんでしょうか。
「運命の」を用いるゲームでシャッフルが生じたとき、①を見ていいのは知ってるんですが、②もいいんでしょうか。
マニュアルを確認したところ、"you can look through tour deck before shuffling"とはあるんですが、この"deck"って①のことですよね・・・？
かつて星図(3)のルールが変更となり、②を見てもよくなってから発売された版でのルネサンスのマニュアルにその旨が追記されたという経緯（参照：錬金術・冒険・帝国・夜想曲・ルネサンスの新版について 特に寄付と峠と星図について）がありますし、さらにその後に発売された同盟では占星術師団とメイソン団についてもはっきりと「見れる」と書かれているので、略奪のマニュアルに書いていても良さそうなんですが・・・
いろいろ調べた結果、見つけたのは2022年の12月の、まじぽにさんによるこの質問。
majiponi :
When using Fated and playing Smithy, can I look what I will draw before shuffling?
「運命の」を使うゲームで鍛冶屋をプレイしたとき、シャッフル前に引く方のカードを見てもいいの？
つまり②を見てもいいのかという質問なんですが、これを①についての質問だと勘違いしたJeebus氏が「ルールブックに書いてあるよ」と勘違いした書き込みをしてしまいながらも、さらにこう続けています。
Jeebus :
But actually this was already a general rule according to Donald.
しかし実際には、ドナルドによれば、これはすでに一般的なルールでした。
示したリンク先は2021年7月、ドナルドが「いつでも見ていい」と認めている書き込みでした。
Donald X. :
Yes, you can just look at those cards, though it doesn't matter without an effect like Star Chart.
はい、それらのカードを見てもいいよ。星表のような効果がなければ関係ないけど。
にわかには信じがたいですが、これはもういつでも②を見てもよいと答えていることになるんでしょうか。
これはつまり事実上、あのシャッフルのルール変更を撤回したと言えるんじゃないでしょうか。
2022年12月の書き込みに戻って、Jeebus氏の勘違いに対し、ドナルドはこう返答。
Donald X. :
In the post you link, I'm saying that if you play Smithy with two cards left, you can look at those two cards.
In the rulebook text you quote, I'm saying that you can look through every card you're shuffling, in games with Fated.
あなたがリンクした投稿では、2枚のカードが残っている状態で鍛冶屋をプレイしたとき、その2枚を見ることができると言っています。
あなたが引用したルールブックの本文では、「運命の」のゲームでは、シャッフルしているすべてのカードに目を通すことができると言っています。
これ以降この件に関する書き込みは誰からもなく、ドナルドがまじぽにさんに直接返答しているわけではないのですが、ドナルドがJeebus氏が示したリンク先の「見ることができる」を否定していないことから、ここでもやはり②は見ることができると結論しているように読めます。
シャッフルのルール変更についてはこのブログ内でも何度か取り上げ、へそくり(5)や星図があるときの影響について書き、その後それぞれに対し「②を見てもよい」とルール変更されたことは確認しているのですが、少なくとも「運命の」についてははっきりとしたアナウンスがあったわけではないにも関わらず、もう何も言わずとも、いつでも見ていいとしたんだ、ということなんでしょうか。だからもうマニュアルにも書く必要もない、ということ？
