同点時の新ルールは何を生み出すか

以前も書いた通り、今年からドミニオン日本選手権のルールが一部変更され、同点時は手番が遅い方が上の順位と扱われるようになりました。

 

ゲーム終了時に同点のプレイヤーが存在した場合、より手番が後ろのプレイヤーを上位とします。

http://hobbyjapan.games/wp-content/uploads/2019/06/2019_Dominion_JP_National_Rules.pdf

 

これまで同点・同ターン数経過はドミニオンの本来のルール上「勝利を分かち合う」こととなり、2人が同点1位なら大会得点4.5ポイントなどとなったわけですが、もうこうした裁定はあり得ません。大会得点はみなちょうど整数でしかなく、また以前にも生じた「協議の上での引き分け」を危惧する必要もなくなりました。また準決勝での「同点2位問題」や、決勝戦での「すでに1勝しているプレイヤーの同点1位獲得はノーカン」問題もなくなったということで、良いことづくめなんじゃないでしょうか。今回だけでなく来年以降も、あるいは日本選手権だけでなく他の大会でも取り入れて欲しいルールだと思います。

 

 

 

さて、これによって戦略はどう変わるのでしょうか。

 

言うまでもなく、これまでのドミニオンは先手が大きく有利なゲームだと言われてきました。この新ルールによりいくらかは後手有利に傾いたものの、それでも自分の手番が1ターン少なく、目の前で最後の属州を買われて負けるようなら同じことです。あるいは得点だけでなく、単純に4番手はコンボパーツが確保できなくなる(村が足りない、など)とか、愚者の黄金(2)ルートに行く権利がないとか、などと言う被害もありますよね。
そもそも、このルールがどれだけ後手有利になるかについては、サプライによるところが大きいでしょう。みんな同じプレイをするようなゲームでは、単純な話全員が同じターン数で属州を3枚ずつ買ってゲームが終わるなら、順位は手番の逆順になるだけです。あるいは13金2buyや16金2buyを出せるゲームでは、残り属州6枚残してももう1周回る保証がなく、回ってきて16金2buy出せたとしても買うべき属州が2枚残っていないことも。


いずれにせよ、下位手番のプレイヤーはただ「自分のターンが回ってこない」という1点だけでも、やはり不利なままと言えるでしょう。では同じターン数が回ってくるのならどうでしょう。つまり時間切れ終了が濃厚なサプライなら。
大会のルール上、時間が切れたらその周回での4番手までプレイすることが許されます。それまでの間に属州や3山枯れが起こらなければ、とりあえず全員が同じターン数を消化した上で前述の同点ルールが適用されるため、そこそこ下位手番も悪くないと言えるでしょう。

 


ところで。この「同点は後手の勝ち」ルール、以前にここで提唱したことがありました。日本選手権の運営がここを読んでいるかどうかはわかりませんが、もしそうなら光栄です。

 

hirotashi-domi.hatenablog.com