支配強化月間 その1 支配とトークンと、その悪用について まとめ

ご存じの通り、帝国発売のタイミングでなされたルール変更により*1、支配(6ポ)による追加ターン(以下「支配ターン」)中に得られた次のトークンは、被支配者の代わりに支配者が受け取ることとなりました。

この事が発表されてからしばらく経ちますが、これによって支配ターンの振る舞いはどう変わるのか。論じられているところもあまり見当たらないので、今更ではありますがまとめてみました。


言うまでもなく、支配ターン中に使用できるコイントークンは被支配者のものであるため、つまりコイントークンを残した状態で支配されてしまうと大損です。支配のあるゲームではトークンを残すことは危険と言えるでしょう。つまりコイントークンを獲得してすぐに使用できない、商人ギルド(5)は使い勝手が悪くなると言えるでしょう。
一方で支配ターン中に得たコイントークンはそのまま支配者が「横取り」してしまうため、通常のターン中なら属州が買えそうな以下の手札は、(被支配者があらかじめコイントークンを持っていなければ)支配ターン中には8金に満たすことができないという点に注意です。



特に下の手札は、コイントークンと合わせて8金にすることも、金貨を廃棄して属州に"改築"することもできません。これまで肉屋(5)は改築(4)の上位互換だと思っていましたが、支配ターン中は例外のようです。

ところで。
支配中はコイントークンだけでなく、もちろんカードも支配者が獲得するため、通常であればカードを獲得することで8金出そうな以下の手札も、支配中では8金に到達しないことに注意が必要です。






(自分だけが属州を公開し、名馬か王冠を獲得する場合)


通常通り、負債トークンを持っている間はカードやイベントの購入ができないわけですが、支配ターン中にその負債トークンの所持を問われるのは被支配者であるという点に注意です。つまり負債トークンを持っているプレイヤーを支配しても多くの場合意味がないということになります。一方で支配者が持っていても問題ありません。
さて、例えば通常のプレイ中、5金を出して大君主(8d)を買うとき、負債トークン3枚を獲得、とするでしょう。もちろんそれでいいのですが、厳密には「5金のうち0金で大君主を購入し、負債トークン8枚を獲得して、5金でそのうち5枚を返済する」という処理が正しいものです。つまり一旦8枚を受け取り、すぐに5枚を返すという負債トークンの動きを省略しているに過ぎません。
さてこれが支配ターン中であればどうでしょう。被支配者の手札を用いて5金を出し、大君主を買うとどうなるか。8枚の負債トークンは支配者のものとなり、このうち5枚を返済できるかと言うと、現在は被支配者のターン中であるため、他のプレイヤーの持つ負債トークンを返済できるわけもありません。つまり支配ターン中の購入で得た負債はまるごと支配者が被り、かつ1枚たりとも返済できないのです。
しかしこれは逆に悪用することもできます。いくら買っても負債トークンを被支配者が獲得しないという事は、つまり金量を消費することなく技術者(4d)や市街(8d)を買えるということで、極端な話、0金10buyあればこれらの山を枯らすことができます。もちろん支配者はたっぷりの負債を負うわけですが、それでゲームが終了するのであれば何の問題もありません。
これが技術者や市街の代わりにイベントの凱旋(5d)や併合(8d)であれば、実質0金1buyで屋敷や公領が買えることになります。それでゲームが終えられるなら、0金8buyや12buyで屋敷や公領を枯らすという勝ち方も考えられるでしょう。

ところで。
ヨーロッパ圏で流通している「帝国」では、勝利点トークンが金属製でなく紙製らしいですよ。
http://wiki.dominionstrategy.com/index.php/Victory_token

*1:と思って当時の記事を確認したら間違ってたので修正しました。http://d.hatena.ne.jp/hirotashi-domi/20160517