ドミニオンの日々(はてなブログ)

カードゲーム「ドミニオン」について

ドミニオン日本選手権2016 本戦レポ

既に一週間が経ちましたが、続いて本戦のレポです。この日は47名(予選午前22名+午後22名+シード4名−当日不参加1名)による五回戦の上位8名が準決勝に進出、という狭き門です。

一回戦:基本3+陰謀3+海辺4


礼拝堂(2) 民兵(4) 書庫(5)
執事(3) 鉄工所(4) ハーレム(6)
隊商(4) 島(4) 引揚水夫(4) バザー(5)


二番手。初手2-5。
2金は礼拝堂として、5金で書庫を選択。バザーにしなかったのは、もし民兵がいたら次に5金出すのが遅れてしまうから。
そして第3T廃棄、第4Tで書庫を打ってバザーを購入。ここから鉄工所を買い、もう4枚廃棄して、鉄工所で鉄工所を取ってデッキは銅銅礼書バ鉄鉄の7枚。ここからループ開始。
鉄工所2枚で島2枚を取り、バザー→書庫からそれらを引き、即島2枚をマットに送る、を2ターン。3ターン目には残りの島が1枚だったので一方を銀貨に変え、その銀貨を引いて6金(銅銅銀バ鉄)で金貨を。そこからもう1枚の金貨とハーレムを購入。
ここから失敗したのは、うっかり鉄工所の獲得を隊商だけにしてしまうこと。数枚ならいいが、引き切れるのなら1枚だけでも引揚水夫にしないとbuyが増えない。実際、金金銀銅銅ハバを引ききった上でさらに隊商を1枚引き揚げるだけで16金2buyだった。
33点2位。

二回戦:基本3+錬金術3+繁栄4


木こり(3) 鍛冶屋(4) 鉱山(5)
薬師(2ポ) 念視の泉(2ポ) 賢者の石(3ポ)
望楼(3) 記念碑(4) ならず者(6) 銀行(7)


二番手、ここで痛恨の初手2-5。鉱山も考えるが、さすがに2周目で4金や5金出ても意味がない。というより銀貨に意味がない。涙を呑んでパス-ポーションでスタート。他はみな3-4で全員ポーション購入。つまり対戦相手の下位互換に。
その後薬師を買い、将来起こるだろう「薬師の連打によってデッキに貯まる緑問題」の解決として鍛冶屋を購入。普通に打っても(銀行があるので)強いだろう、と。ほどなくならず者と銀行、白金貨など入れてそこそこ回るように。薬師は3枚確保。
一度うっかりして、ならず者で出た11金ポーションで白金貨と薬師を買ったときに2VPをもらい損ねてしまった。事情を説明したら下家の方が「VPの獲得はマスト(だからもらわないとルール違反になる)」と力添えをしてくれて、ジャッジもそれを了承、遅れてのVP獲得が認められた(すいませんでした)。
一方上家のYOSHIBALLさんがこのデッキでの理想的な回りを見せる。いつの間にか入れていた2枚目のポーションにより念視の泉をかき集め、念視と薬師で引き切り。銅貨7枚と銀行、ならず者で毎ターン植民地と念視を入れての12点ループ。その念視を望楼でトップに置いて安定させるのも忘れない。薬師+念視戦の経験で敗れた。
ひどい初手の割には頑張った方だと思うが、YOSHIBALLさんも2周目に1金+ポーションを引いていたそうな。
61点2位。

三回戦:基本3+収穫祭3+異郷4


村(3) 庭園(4) 市場(5)
村落(2) 占い師(3) 豊穣の角笛(5)
岐路(2) 神託(3) 値切り屋(5) 大使館(5)


三番手? 初手3-4。
正直言って豊穣の角笛は得意じゃない。8種類揃えて勝った経験は数えるしかない。どの程度コンボパーツを集めればいいのかその感覚がない。なので大使館でいいのだけど、どう見てもサプライはコンボしろコンボしろと言っているようにしか見えない(村が3種、ドローが3種!)。大使館が差がつくように見えないので回りだけで下位になるのは嫌だ。というわけで角笛ルートへ。
しかし初手からもう間違い。銀貨-占い師(逆かもしれない)としたが、占い師の代わりに神託だっただろう。そりゃ2周目に5金出したいが、神託で銀貨を探してくればいいだけだ。「角笛の8種」を揃えることを考えるなら、2金出る占い師よりドローカードである神託の方だろう。
そして第4Tにその占い師と銀銅銅で6金出し、あろうことか(6金出たのがうれしくて)金貨を買ってしまう。金貨は次の周回に6金出したいときに買うカードであり、5金でコンボパーツ集める時期なら値切り屋でいい(大使館+村)。こうして後から振り返りを書くと、わざわざ自分で選んだルートが得意でないことがよくわかる。
そうしているうちにゲームは互いの神託のせいか遅延し、まっすぐ大使館にだけ行く人もいなかったせいか終了が長引く。こちらは角笛2枚入れるも神託で落とされたりして、村を大量に入れるもそのせいで3山が怖くなる。このあたりで、ああやっぱり単純に大使館行けばよかったのかなあとか、村落と市場で
そうしてまわってきたターン、岐路での1ドローから神託(結局あとから入れた)でめくったカードが屋敷と村。ちょっとだけ考えてやはり捨てると次の2枚に大使館が。ここからさらに村数枚と岐路、市場占い師値切り屋も打てて8金と角笛2枚で属州3枚獲得でゲーム終了。1位。このターンの直前までは4位だった。
ところでこの時点でまったく自分が勝てるとは思っておらず、残り属州枚数も考えていなかったためその3枚でゲームが終わると思っていなかった。そのためここでもう1ドローするとシャッフルが入るなと思って手札の村落を打たなかったりしている。そしてそれとは関係なく、市場の1金を数え忘れて10金なのに9金だと思って屋敷を買い損ねている。勝ったはいいけどミスプレイだ。

四回戦:基本3+暗黒時代4+ギルド3
堀(2) 改築(4) 研究所(5)
青空市場(3) 城砦(4) 地下墓所(5) 狩場(6)
医者(3+) 収税吏(4) 助言者(4)

この二日間を通して最もイージーウィンだったゲーム。

ぱっと見たところ銀貨を買いたくないサプライ。まず青空市場のリアクションの契機を確認すると、

  • 改築プレイ
  • 医者過払い購入
  • 医者プレイ
  • 勝利点カード購入時の納屋廃棄

の4種。このうち改築と納屋は2周目からチャンスがあるため、初手から青空市場を買っても構わないな(2周目に5金出したいゲームなら抵抗がある)と思ったため初手を青空市場-改築とした。4金で医者を買わないのは、買うと2周目で医者と青空市場が出会わないため。
すると第3Tでそれらが揃う。共同墓地を青空市場にしつつ手札の青空市場をリアクション。ここで気を付けたのは避難所3種の廃棄の優先順位。納屋は手札に改築がなくても廃棄可能だし、草茂る屋敷はドローがついてくる。そのドローに意味があるときまで草茂る屋敷はとっておくべきだ。と。
医者を買ったのは金貨を含めた5金で。山札2枚を廃棄しつつここでもリアクション。その後は3枚の避難所を廃棄しつつ、そして最後の草茂る屋敷を廃棄するときはちょうど残り1枚の山札が青空市場であることをわかった上でそれを引いて即リアクションした(注:ルール的に合法)。医者もその後銅貨2枚を廃棄する仕事っぷり(+リアクション)。
そうして金貨がたくさんになったためコンボには走らず、研究所を1枚入れただけであとはただ8金か金貨を改築するかだけでゲーム終了まで逃げ切れた。31点1位。
ところで最終ターン、4金2buyで屋敷2枚だけ買ったのだけど、借入があるから公領1枚買えたのだった。凡ミス(順位に影響なし)。

五回戦:基本3+冒険7


工房(3) 祝宴(4) 祝祭(5)
農民(2) 倒壊(2) 魔除け(3) 巨人(5) 御料車(5) 工匠(5) 呪いの森(5)
借入(0) 保存(1)


1番卓。ここまで2-2-1-1で18点。ボーダーは19点と聞いていたので3位の1点でもおそらく通過できる。つまり4位をとらなければよい。なんて状況を卓内で話し合っていたら、現在1位(全勝)の方はすでに当確、残り3人は4位を取らなければ通過ということらしい。なら「(1位の人に)じゃあ負けてくださいよ!」「いや全員同点引き分けにすりゃいいんじゃね?」なんて半分冗談半分大真面目な話をしながら席決めすると4番手。嫌な予感。
さてこのゲーム、借入と保存の効果を覚えていた人が勝ちというゲームだ(言い過ぎ)。魔除けで圧縮しつつ巨人でアタック、特に御料車巨人は6金なのでそれだけで属州が買える。そして早い属州は何も問題ない(巨人に破壊されない)。というわけで3-4を魔除け-(借入)巨人スタート。その現在1位(二番手)の方が祝宴を購入されてあれっと思ったら、その後他の人の借入巨人を見て頭を抱えていた。ああやっぱり・・・
さて保存のあるゲームでは初手でターミナルアクションを2枚買っても問題ない。被ったら1枚を保存して次のターンに送ればいいので。そうでなくても1金あまったら屋敷を送り、次のターンに魔除けの廃棄対象にしたりシャッフル後のデッキを少しだけ強くしたりと便利に使える。
その後は3者の巨人砲が飛び交うゲームに。巨人で巨人や御料車が落とされたり、そうでなくとも呪いが大量にまかれたり、その呪いを廃棄するための魔除けが巨人で落とされたりと阿鼻叫喚。自分はこのゲームでは2枚必要だろうと思っていた魔除けが1枚廃棄され、その後買い戻す暇がなくて苦しい展開に。
終盤、ミスプレイだなと思ったのは、御料車が廃棄されたあとの5金で買い戻していること。もう終盤なのでそれが活きるのは、先にそれを打ってから次に巨人を打つときくらい。その順番が逆なら意味がないため、せめて御料車でなくもう1枚の巨人、あるいはもう公領でもよかった。巨人戦では公領は廃棄されることを怖がって買うのを躊躇しがちだけど、逆にいうなら廃棄されるなら公領だって巨人だって同じだ。
それでも属州3枚ほど買えて、属3屋1呪3の16点2位。通して2-2-1-1-2位の21点。総合4位で準決勝進出。

準決勝:

交易路 開発 案内人 航海士 再建
議事堂 狩猟団 道化師 偽造通貨 宮廷


上位8名が2卓に分かれてサプライを決定する例の方法。自身の選択肢は案内人と狩猟団。
この案内人はこれまで練習してきた冒険戦(イベントあり)でやらない?という意思表示。3枚出るとイベントありになったのだけど誰も乗ってこなかった。そして狩猟団は2番手のため脳筋でいけないかなという思惑。
さて手札を見ると5金。3-4なら案内人-再建から狩猟団に行こうかなと思ったけどももう仕方ない。議事堂ステロに決定(初手:議事堂-パス)。ありがたいことに偽造通貨もある。
純粋な議事堂ステロで嫌なのは、2周目に議事堂打って6金出ればいいけど、出ないときに買うものがないこと。5金で銀貨を買うことこそがステロだとは思うけど、偽造通貨があれば2周目で確実に買え、回しながら圧縮もしつつbuyも増えるという優れもの。
そうして第3Tに議事堂打って偽造通貨購入(つよい)、第4Tにも議事堂打てて(つよい)また5金で偽造通貨購入(よわい)。この動きを見た他家からマークされている空気を感じる。
しかし狩猟団の回転力はすさまじく、宮廷と絡めて引き切り、プラス道化師も入れてそれぞれのデッキに呪いを混ぜていく。こちらはそれよりも偽造通貨を2度も落とされ、それにより議事堂打って13金も16金も出なくなる。まさかまさかの4位に。
どこがいけなかったのか考えるが、しかし結果論しか出てこない。議事堂で1ドローさせるのは狩猟団にとって大きいから、そもそも議事堂を選んだこと自体が間違いだったのか、、、


というわけで、3年振りに出場した本戦はベスト8と言う結果に終わりました。これまでで最も上の順位だったので自分的には満足ですが、準決勝の卓に座ると欲が出てくるもんで、やはり決勝にまで進みたかったなあ、と思えて仕方ありません。

優勝したのは決勝3戦目で2勝を決めたヤフドミのナガイさん。おめでとうございました!

そして会場で何名かの方から「ブログ読んでます」などと声をかけていただきました。おそらく緊張のあまりちゃんとしたお返事できてなかったかもしれませんが、ありがとうございました。そして対戦していただいた参加者の皆様、主催のホビージャパンの皆様、二日間お疲れ様でした。やはり大会は、特にリアルでの四人戦は楽しいものなんだな、と再確認できました。すべての皆様に感謝を。