発売日が延期に次ぐ延期を重ねているEmpiresですが、ようやくマニュアルが公開されました。
Dominion: Empires
http://riograndegames.com/Game/1306-Dominion-Empires
これにより、先日のプレビューで公開されたものに加え、すべての新カード・イベント・Landmarkが公開されたことになります。
というわけで、今回公開されたものを早速和訳してみました。
とりあえず今日は王国カードから。
Archive
アクション-持続 コスト5
+1アクション
山札の上から3枚を裏向きのままわきに置く(あなたは表を見てもよい)。現在と次以降の2ターンの開始時、これらのうち1枚を手札に入れる。
これまで持続カードが持続する期間は「次のターンまで」と「永久」の2種類でしたが、ここで第3の期間「次の次のターンまで」が登場です。覚えておくのが面倒くさいかなとも思いましたが、要するにわきに置かれたカードがなくなったターンでのクリンナップフェイズに捨てればいいだけですね。
持続効果を考えなくても、山札から見た3枚から選べるキャントリップになります。キーカードをサーチするだけでも強いでしょう。
Charm
財宝 コスト5
このカードをプレイしたとき、1つ選ぶ:
・+1購入、+2金
・このターン中に次にカードを購入するとき、それと同じコストで異なる名前のカードを獲得してもよい。
選択効果のうち、前者は単なる木こり(3)相当ですが、後者は同コストを対象とした値切り屋(5)のようです。ただし後者はその2金が出ない・同じカードを獲得できないため、サプライによってはまったく役に立たないでしょう。
考えれば、値切り屋でコンボパーツを集めるとき、鍛冶屋(4)と村(3)のようにコストに差がある2種がサプライにあるときに有用だったわけですが、これは同じコストでないとそれが成り立ちません。なんとなく今の時点での使いどころを考えるならば、5金出して公領を買いつつ公爵(5)を獲得するとか、サプライに8debtコストのカードが2種あるときにその両者を獲得しつつ8debtだけ得る、とかでしょうか。
Encampment
アクション コスト2
+2カード
+2アクション
手札から金貨かPlunderを公開してもよい。そうしなかった場合、このカードをわきに置き、クリンナップフェイズの開始時にサプライに戻す。
Plunder
財宝 コスト5
+2金
+1VP
5枚ずつを重ねて置く山のひとつです。
Encampmentはコスト2でありながらいわゆる「都市(5)の第二形態」という強力カードですが、金貨かPlunderを公開できなければサプライに戻ってしまいます。Encampmentを買い続け、なるべく早くPlunderを見たいのに、それまでの間にEncampmentを打てば打つほどまたEncampmentがサプライに戻ってPlunderが顔を出すのが遅れてしまう、なんとも歯がゆいことになっています。
そしてそのPlunderは要するに財宝版の記念碑(4)ですね。
Engineer
アクション コスト4debt
コスト4までのカードを獲得する。
このカードを廃棄してもよい。そうした場合、コスト4までのカードを獲得する。
工房(3)系のカードがまたひとつ。廃棄すればもう一度。
例えば庭園(4)戦のようにコスト4のカードをかき集めたいゲームで4金出なかったとき、これを買い、あとから打って即廃棄すれば元が取れる、とかそんな感じの使いかたになるんでしょうか・・。
Forum
アクション コスト5
+3カード
+1アクション
手札を2枚捨てる。
- -
このカードを購入したとき、+1購入。
3枚引いて2枚捨てるということは、つまり手札が減らない倉庫(3)ですね。そしてこの購入には購入権を必要としない、というのはありがたいんでしょうが、しかしコスト5と高額なので・・
Legionary
アクション-アタック コスト5
+3金
手札から金貨を公開してもよい。そうした場合、他のプレイヤーは手札が2枚になるまで捨て札し、その後1枚カードを引く。
いわゆる民兵(4)のハンデスはこれまで手札を3枚にさせるものでしたが、これは2枚にしたあと1枚引かせる、つまり5枚から選んだ2枚と引いた1枚という、「5枚から選んだ3枚」よりもずっと弱い手札にさせる、強力なアタックカードと言えるでしょう。
ところでこれまで5コストで3金出すカードと言えば、禁制品(5)や官吏(5)、埋蔵金(5)など、3金は出るけどデメリットがあるカードばかりだったと思ったのですが、アクションカードではあるものの金貨よりも強いカードは初めてではないでしょうか。
Overlord
アクション コスト8debt
このカードはサプライのコスト5以下のアクションカードとしてプレイする。場にある間そのカードとして扱う。
はみ出し者(5)のコストが6だったらこういう効果になるんでしょうが、こちらのコストは8debt。ということは初手から買えるわけで、どうしても魔女(5)を買わないといけないゲームであれば、後に8金をコツコツ返済することになってでも買うのはアリでしょう。
Patrician
アクション コスト2
+1カード
+1アクション
山札を1枚公開する。そのコストが5以上であれば、手札に入れる。
Emporium
アクション コスト5
+1カード
+1アクション
+1金
- -
このカードを獲得したとき、場にアクションカードが5枚以上あれば、+2VP。
こちらも5枚ずつで山を作ります。
Patricianは要するにほぼキャントリップ、たまに研究所(5)になるカードです。
効果だけ見ると行商人(8*)です。5金で買うにしては高い印象ですが、公領の3点よりも1点少ない分、デッキに緑が混ざらず、行商人が手に入ると思えばいいですね。
さてその「場に5枚のアクションカード」という条件ですが、コンボかあるいはキャントリップ、つまり実際このPatricianがそれにあたるわけです。打って場にアクションカードを並べ、同時にコスト5のEmporiumを引いてくるという意味ではシナジーがあると言えるでしょう。
Sacrifice
アクション コスト4
手札を1枚廃棄する。そのカードが、
アクションカードであれば、+2カード、+2アクション
財宝カードであれば、+2金
勝利点カードであれば、+2VP
初手で買ったとして、2周目に屋敷を廃棄すれば+2VPですがお金が出ない。銅貨を廃棄すれば弱い金貸し(4)。いずれにせよお金を出すには向きません。あるとすれば中盤から終盤にかけてアクションカードを廃棄しての+2カード・+2アクション狙いでしょうが、しかし増やしたアクションでアクションカードをプレイしたいのにそれを廃棄しているという矛盾が。やるなら廃墟の処理とか、ネズミ(4)とか、城塞(4)とか・・・
Wild Hunt
アクション-Gathering コスト5
1つ選ぶ:
・+3カード、Wild Huntの山の上に1VPを置く
・屋敷を獲得する。そうした場合、Wild Huntの山の上のVPを得る。
これも含め、Gatheringはどれも、いつごろ貯まったVPトークンを取りに行っていいのか、その判断が難しいですね。例えば2点が置かれているとして、屋敷を獲得することはつまり公領をただで獲得することと同じとなります。コスト5で公領もらえるならよしとするのか、あるいはもうちょっと貯めるべきか。貯めてるうちに誰かに取られやしないか・・・と。