ドミニオンの日々(はてなブログ)

カードゲーム「ドミニオン」について

肉屋で屋敷を廃棄したら


先日終了した日本選手権、もし予選のレギュレーションが基本+ギルドじゃなかったらこんなに肉屋(5)について考えることはなかったと思います。


序盤に肉屋を買い、屋敷を廃棄して何を獲得するべきか。多くの人は銀貨にしているみたいですが、果たしてそれで正解なのか。トークンを温存して銅貨でいいんじゃないか。調べてみました。

  • 初手は肉屋-パス。以降それ以上肉屋は買わない。
  • 肉屋で屋敷を廃棄出来なかったら何も廃棄しない。
  • 終盤金貨を廃棄して属州にできるならそうして構わない。

この手順で、屋敷を廃棄して獲得するカード別に、属州4枚獲得までの平均ターン数を測定してみた結果、以下のようになりました。

  • 屋敷→(トークン1枚払って)銀貨 : 13.2T
  • 屋敷→2コストのキャントリップ : 12.3T
  • 屋敷→蝋燭職人 : 11.7T

銀貨と蝋燭職人の間に1.5ターンも差が出来るとは思いませんでした。やはりトークンを生むカードは強いということでしょうか。



さて、キャントリップや蝋燭職人などがない場合はやはり屋敷を銀貨に変えるべきなんでしょうが、ではそれはいつまで銀貨に変えていいんでしょうか。2枚目以降の屋敷も銀貨に変えるべきか、あるいはトークンを温存して銅貨にするべきか。ひょっとして1枚目の屋敷でも銅貨にするべきなのか。

実測を何度もしてみたんですが、銅貨か銀貨かという問題よりもシャッフルして肉屋がどの位置に来るか・肉屋と屋敷が何回手札で出会うかといった結果によるところが大きく、どうにもブレてしまうので計測を諦めました。そもそも3枚目の屋敷と肉屋が一緒に手札に来ることはまれですし、1枚目の屋敷だって遅れるときは3周目以降になることだってありますし。

考え方としては「屋敷を銅貨にするのと、トークン1枚払って銀貨にするのとでは、そのカードがあと何回使えるかによる」というものがあります。銅貨と銀貨では生み出す金量は1金の差がある。ならばもしそのカードが2回使えるならば2金の差があるため、トークン1枚を払ってでも銀貨にしておいた方が得だ、ということです。

個人的にはこの考え方には賛同しつつも、しかし「2回使えれば銀貨の方が得」という考えも盲信するのもどうかと思ってしまいます。2回で計2金の価値を出せたとしても「その銀貨のおかげで7金が8金になったことが2回あった」というならわかるんですが、実際には8金が9金になったとか、あるいは3金が4金になったなど、どちらであっても「属州獲得するのに支払うトークンが少なくて済んだ」という結果にならないことだってあります。2回使えたからと言って2金得した、とは一概に言えない気がします。

上に書いたように計測ができていないので感覚的な話になりますが、個人的には銀貨にするのは1枚だけ、それ以降は銅貨でいい、と思っています。特に肉屋はスピードゲームになりがちなので、中盤なら1点確保のために屋敷を廃棄しない、という選択肢もあるのかもしれません。

それよりも悩むのは「5金出てるときにトークン1枚払って金貨買ってもいいのか、それとも銀貨買うのか」問題の方です。トークン1枚で財宝カードの価値を1金上げるという意味では上と同じことですが、こちらはコスト6のカードを持つという点で意味が異なります。もしもその金貨と一緒に他の財宝カードが来ず、しかし肉屋が来たとき、金貨→属州の改築が可能だからです。これが銀貨では、たとえトークンを1枚多く持っていたとしても属州にはなりませんので。

5金出るなら肉屋をもう1枚買えばいい、という考え方もあります。2枚まではわかるんですが、じゃあ3枚目は?そして肉屋が被り、手札が「肉肉銀銅銅」となって、ああこれが銀貨なら属州買えたのにという事になりやしないかと考えてしまうのです。