ドミニオンの日々(はてなブログ)

カードゲーム「ドミニオン」について

先手はどの程度有利なのか

よくドミニオンは手番が早い方が有利だと言われます。実際特定のカードをかき集めるようなサプライであれば先の手番である方が集めやすく、後の手番では「残り物」で何とかする必要が生じたりします。
勝利点においても、たとえば二人戦で後手が3点負けている状態で7枚目の属州を買いづらい(http://d.hatena.ne.jp/hirotashi-domi/20130121)というハンデがある意味でも先手が有利と言えるでしょう。


では実際、後手はどの程度不利なのでしょうか。


例えば自分の場合、isotropicにおける二人戦の全試合の戦績は以下のようになっています。

先手:723勝399敗22分 勝率.644
後手:580勝572敗24分 勝率.503
合計:1303勝971敗46分 勝率.573

個人のデータなので偏りはあるでしょうが、単純計算すると次のような事実がわかります。

先手後手、あわせて勝率.573であるプレイヤーが、先手であるときの勝率は.644となった。

0.644/0.573=1.12 より、
先手になると本来の勝率が1.12倍される。


先手というだけで勝率が12%も上がるというは、なんだか公平じゃない気がします。手番だけでなく運に左右されるゲームではあるものの、ゲーム開始時から結構な差がついているのはどうなんでしょう。

感覚として、囲碁「コミ」のように後手には何点かのハンデをつけてしかるべきなのかもしれません。


さて、気になるのは引き分けとなった試合です。ドミニオンにおいて同点は「ターン数の少ない方の勝ち。ターン数も同じであれば引き分け」というルールですので、二人戦での引き分けは全て後手の手番でゲームが終わったことになります。

もしも、ターン数に差がなくても後手の勝ちとしたら。「同点は常に後手の勝ち」としたらどうでしょう。「後手にはゲーム開始時に0.5点を与える」と言い換えても同じです。

このルールを適用した場合、上の例では勝率が以下のように変化します。

先手:723勝421敗 勝率.632
後手:604勝572敗 勝率.514

これでもまだ後手が不利となっていますが、先ほどよりもだいぶ差が縮まりました。

より実力が反映されるルールとして、この「同点は後手の勝ち」ルール、いかがでしょうか。